七月七日は七夕ですが、ワタクシの実家の地区では「天王祭り」といって、子どもが中心のお祭りです。
このとき、必ず作るのが「ほうちょうもち」です。
小麦粉を練ってナマコ型に形成し、ほうちょうで5㎜幅くらいに切り分け、煮立ったお湯にいれます。
このうち三分の一ほどによもぎ粉を混ぜて白い生地と重ねると、写真のようにできあがります。
ゆであがると浮いてくるので、順に網ですくい取り、水にいれます。
全部ゆであがって水にいれたら、ざるに空けて水を切ってお皿に盛り、あんこをつけて食べます。
この「ほうちょう」は包丁で切るからではなく、鮑の腸のことで、漢字で書くと「鮑腸餅」です。
大昔、神様がこの地に下ってきて、それをもてなすのに大漁だった鮑の料理を振る舞ったところ、神様がとっても
喜んで「また来年も」といって帰ったそうです。
ところが次の年は鮑がまったくとれず、神様にお詫びとして鮑をかたどったこの「鮑腸餅」でもてなしたという故事に習って、この祭りの日には「ほうちょうもち」を作るようになったのだとか。
それにしても、神様なら鮑を豊漁にできる力くらいありそうなものを……。ねえ(^^;)